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セイッ筋トレ中の悲劇とは?事故の真相と筋トレ怪我を防ぐ完全ガイド

By Emma Martin

セイッ筋トレ中の悲劇とは?その真相と、ジムで命を守るための知識

ジムでの筋トレ事故と怪我予防のイメージ

「セイッ筋トレ中の悲劇」という言葉をネットで検索したことがある人は多い。これは「検索してはいけない言葉」としてSNSやYouTubeを中心に広まったワードで、実際に検索すると衝撃的な映像にたどり着く可能性がある。では、その背景に何があったのか。そして、同じ悲劇がなぜ今も世界中で繰り返されているのか。この記事では、事件の真相から、誰もが知っておくべき筋トレ中の怪我予防まで、徹底的に掘り下げる。

「セイッ筋トレ中の悲劇」動画の正体と背景

「セイっ 筋トレ」と検索するとYouTubeの『【セイっ】筋トレ中の悲劇』という動画がヒットし、レッグプレスマシンでトレーニングをしている男性が、負荷をかけすぎたために左脚を骨折してしまう衝撃的な映像が収められていた。現在はその動画自体が非公開となっているが、インターネット上に残る情報や関連動画を通じて、今もなお多くの人に語り継がれている。

この事故は2017年3月25日、インド西部グジャラート州ヴァドーダラーにあるPEHALVAAN Gym(ぺハルヴァーンジム)で起きた出来事だった。日常的にジムに通う一人の男性が、ある日突然その代償を支払うことになった瞬間が映像として残ってしまったのだ。

負傷した男性はジムの常連、Ambrish Patel(アンブリッシュ・パテル)さんで、映像を撮影してFacebookに投稿したのは友人のDheeraj DC(ディーラージ・ディーシー)さんだった。この動画はFacebook公開後わずか2日で再生回数が100万回を超えるほど急速に拡散した。

投稿者は映像とともに「Injury during leg workout – say no to ego lifting.(脚のトレーニング中の怪我。エゴリフティングにはノーと言おう)」というメッセージを添えていた。怪我を見世物にする意図ではなく、むしろ警告として発信したわけだ。それでも映像の衝撃は計り知れなかった。

エゴリフティングとは何か。なぜ危険なのか

エゴリフティングの危険性を示すジムのイメージ

エゴリフティングとは、自分の実力以上のウエイトをかけて行う無理なリフティングのことで、フォームが崩れてトレーニングの効率を落としてしまうだけでなく、深刻な怪我の原因になる。「もっと重いものを上げればかっこいい」という見栄や自尊心がその根底にある。

特に怖いのは、自覚がないことだ。少しずつ重量を上げていくうちに、いつの間にか自分の限界を超えている。フォームが乱れていても「今日は調子がいい」と思い込む。そのわずかなズレが、一瞬で骨折や靭帯断裂につながる。

ジムでの筋トレは、トレーニングの慣れからくる気の緩みや不注意が事故の主な原因とされており、「自分は大丈夫」という慢心が、取り返しのつかない事態を引き起こすこともある。初心者よりも、ある程度経験を積んだトレーニーのほうが重大事故に陥りやすいのは、まさにそのためだ。

筋トレ中の事故は、想像以上に多い

「セイッ筋トレ中の悲劇」のような衝撃映像はネット上の特別な話のように感じられるが、実際にはジムでの事故は決して珍しくない。数字を見ればその深刻さは明らかだ。

スポーツジムなどでのトレーニングによる事故が2023年までの6年間で505件あったことが、消費者安全調査委員会のまとめで明らかになった。うち4割は個別指導を受けるパーソナルトレーニングで起きていた。

消費者庁の事故情報データバンクによると、2018年から2023年にかけてパーソナルトレーニングで起きた事故は209件あり、そのうち29%が治療に1か月以上を要する重傷だった。背骨骨折など消費者安全法の重大事故と認められるものも9件あった。

事故や怪我の内訳は神経・脊髄損傷21件、筋・腱の損傷21件、骨折7件などで、4人に一人は治療に1か月以上かかる重傷だったとされており、2022年の事故件数は50件を超え過去最多となった。数字だけで見ても、筋トレは「気軽に始められる運動」という一般的なイメージとは裏腹に、リスクのある行為であることがわかる。

特に危険な種目と、よくある怪我のパターン

ベンチプレスとスクワット中の怪我リスク

ベンチプレスは筋トレの種目の中で最も危険な種目の一つであることを多くの人が知らない。バーベルを戻すときにスタート位置からわずかでもずれると、指がバーベルとラックに挟まれ、一瞬で粉砕骨折規模の怪我に繋がることが多い。

筋トレは絶対に一人で行ってはいけない。実際に日本で起きた死亡事故は一人でトレーニングを行っていた際、ベンチプレスで潰れた状態で15分間下敷きになっていたケースがある。一人でなければ防げた事故だった。

スクワットも例外ではない。インドネシア・バリ島のボディビルダー、ジャスティン・ビッキーが210キロのバーベルを挙上している最中に事故が起き、33歳の若さで亡くなった。スクワットを行っていたラックにはセーフティーバーが付けられていなかった。サポートする人間がいたにもかかわらず、悲劇は防げなかった。

筋トレで起こりやすい怪我には肉離れもある。筋肉が負荷に耐えられずに切れてしまうもので、大腿四頭筋やハムストリングス、腓腹筋などに起きやすい。エキセントリックな負荷、つまり筋肉が伸びながら力を発揮するときに特にリスクが高まる。

手首の関節付近の腱鞘炎も筋トレでは多い怪我の一つで、ベンチプレスで高重量を扱う際に手首が反ったままバーベルを握ってしまうと、手首に過度なストレスがかかり腱鞘炎になりやすい。

なぜ「経験者」ほど重大事故を起こすのか

筋トレの事故に登場するのは、そのほとんどが筋トレ熟練者であり、初心者の事故はほとんど見られない。筋トレ熟練者と初心者では、どちらが事故を多く発生させているかは一目瞭然だ。これは非常に皮肉な事実だ。

経験者は重量を上げることに慣れすぎて、リスク感覚が鈍くなる。毎回無事だったから「今回も大丈夫」と脳が勝手に判断する。だが筋肉や腱は、疲労が蓄積していても痛みとして現れにくい。気づいたときには、すでに手遅れになっている。

特にスクワットなど高重量のトレーニング中は、近くで大声で話しかけられるなど集中力が乱される場面でも事故リスクが高まる。外からの刺激がほんの少し加わっただけで、バランスが崩れることがある。

今すぐできる。筋トレ事故を防ぐための具体的な対策

安全なジムトレーニングとウォームアップ

事故は防げる。「セイッ筋トレ中の悲劇」のような映像が広まる意義があるとすれば、それは「これは対岸の火事ではない」という認識を広めることだ。以下の対策は、すぐに実践できる。

1. セーフティーバーを必ず設置する
フィットネスブームで筋トレをする人が増えているが、ベンチプレスは危険と隣り合わせであり、セーフティーバーを必ず設定することが重要だ。正しい位置はバーを胸に下ろしたとき、胸には当たるが首には触れない位置で、潰れた際にそのまま身体をずらして脱出できる。

2. 一人でトレーニングしない
高重量を扱うときは必ず補助者(スポッター)をつける。これだけで、生死を分ける可能性がある。

3. ウォームアップを怠らない
筋トレで起こる怪我を防ぐためにはウォームアップが必須で、ウォームアップをせずに筋トレをすると、筋肉の準備ができていない状態で負荷をかけてしまうことになる。軽くジョギングやランニングで身体を温めることから始めるべきだ。

4. フォームを最優先にする
間違ったフォームで筋トレをすると筋肉だけでなく関節や靭帯に過度な負荷がかかり、高負荷になるほど一回の間違ったフォームで怪我をするリスクが急上昇する。重量よりもフォームを優先させることが、長くトレーニングを続ける唯一の方法だ。

5. 怪我をしたらRICE処置を行い、専門家に相談する
筋トレで怪我をした場合はRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)をしっかり行い、痛みが引いたとしてもそれが完治とは言えない場合が多い。医療機関では様々な患者を治療してきた専門家からの治療を受けることができる。

プロのトレーナーに頼ることも、立派な戦略だ

消費者事故調によると、パーソナルトレーニングのサービス提供者の中には業界団体に所属していない事業者や個人事業主も少なくなく、指導に当たって義務付けられている法的な資格はなく、知識やスキルはトレーナー個人によって大きく異なる。トレーナーを選ぶ際は、資格や経験を必ず確認することが求められる。

姿勢や強度(回数や負荷)を間違えると健康を害する原因になるため、経験と知識があるトレーナーのジムでトレーニングを受けることが望ましい。ただし、費用を払えば安全が保証されるわけではない。指導中に違和感を覚えたら、遠慮なく中断することが必要だ。

「セイッ筋トレ中の悲劇」から学べること

ネット上で「検索してはいけない言葉」として語られるこの動画は、グロテスクな好奇心の対象として消費されることが多い。だが本来の文脈に戻せば、これは一人の男性が実力以上の重量に挑んだ結果を捉えた、痛切な映像だ。

筋トレは、正しく行えば心身の健康に大きく貢献する。骨密度を高め、基礎代謝を上げ、精神的なストレスも軽減する。それは多くの研究が示している事実だ。しかし、焦りや見栄、そして「もう一回くらい大丈夫」という甘い判断が重なったとき、その恩恵は一瞬で消える。

「セイッ筋トレ中の悲劇」という言葉の背景にある本当のメッセージは、「エゴリフティングにはノーと言おう」という投稿者の一言に尽きる。重量を上げることよりも、フォームと安全を守ること。それが長く筋トレを続け、健康を手に入れる唯一の近道だ。衝撃的な映像を消費するだけで終わらず、そこから何を学ぶかが、見た人の責任でもある。